Tuesday, October 27, 2026

2026-10-12 立山〜欅平 4泊5日 阿曽原温泉〜欅平

朝4時起床。最初の予定では6時くらいに出ようかと思っていたのだが、欅平で乗る黒部峡谷鉄道が予約優先で、片道は予約不可なので事前に取ることができない。しかも秋の連休でかなり混雑しているため、運が悪ければ夕方まで乗れないという可能性もある。しかもうちらは遅い。ということで、5時に出発することにした。

最初は薄ぼんやりと明るいくらいでヘッドライト必須だったが、5時半をすぎると明るくなってきて、6時にはヘッドライトなしでも歩けるようになった。

俺の記憶では黒四ダムから阿曽原温泉が下ノ廊下の核心部で、阿曽原温泉から欅平はそんなに高度感ある場所ではない…と思っていたのだがそれは大きな勘違いでめっちゃ高いところだったわ。まあ普通に歩いてて落ちるような場所ではないが。

意外とみんな出るのが早くなかったのと、水平に近い道なら俺らでもそこまで遅くない、ということで抜かれることが少なかったのもよかった。あと、欅平から来る人がぜんぜんいなかった。これは翌日からの天気が下り気味だったからだろうか。考えてみればこの5日間ずっと晴天だった。めっちゃ運がいい。

写真だとわかりにくいが崖の真ん中に鉄棒が出ている。隧道が掘られる前はこの崖に歩道が作ってあったのだろう。それはさすがに恐ろしい。

水平歩道が終わり、欅平駅に向かって降りていく。もうトロッコや工事の音も聞こえる。あとちょっと…

11時20分、欅平到着!まあまあ急いだつもりだけどそれでも俺達の足だと6時間以上かかった。でも無事つけてよかった。劔岳は俺一人での登頂になったけど、立山、池平山、阿曽原温泉と行けたし十分だろう。お疲れ様。

トロッコは11時46分が空いていたので即購入。それでもかなり満席で、◯とは…?となった。

普通の観光客が乗る狭いトロッコなので登山客がザックを持って入るとめっちゃ狭い。

宇奈月について、電車まで2時間弱あるのでご飯食べたあと一人で宇奈月温泉木管事件碑まで歩く。これは観光する権利を濫用してるのをイメージした写真。


冬の間はこの道で物資を運ぶそうだが、逓信さんの荷物は10kg以上って書いてるからそれくらいなら俺でもできるんちゃう?と思って調べたら40kgになることもあるらしい。それで6時間歩くとかは無理だな。


魚津の銭湯に入りにいったついでに、ローカルな菓子店でケーキを買って米騒動発祥の地モニュメント前で食べた。帰りは黒部宇奈月温泉駅から新幹線で帰宅。自由席だったけど座れてよかった。

2026-10-11 立山〜欅平 4泊5日 池ノ平小屋~雲切新道~阿曽原温泉

5時起床。自分のシュラフを忘れたので小屋の布団(というか薄手のシュラフ)を使ったのだがちょっと寒かった。彼女は全然寒くなかったと言っていた。5時半朝食。ここだけの話、夕食も朝食もちょっとご飯が固かったな。ちょっと炊き加減ミスってた。まずいというほどでもないけど。

6時半くらいに出発しようかと思っていたが、せっかくなので昨日行かなかった平の池にも行っておく。

小屋の前で管理人をしている友人と記念撮影をして、7時過ぎに出発。山小屋で働く人間はたいてい山好きと小屋好きがいて、彼は以前は夏になると30日近く無補給で縦走したりするほどの山男だった。しかし数年前に縁あって池ノ平小屋の管理をやることになった。でも池ノ平小屋はボランティアベースだから儲けになるわけでもないし、それでもそれなりに人が来るので客に嫌な思いをさせずやっていくには肉体的な強さ、個人的な精神力だけでは通用しない。そういうのって俺に欠けてるものなので、同い年ではあるが彼には尊敬の念しかない。

1時間ほどで仙人池ヒュッテに到着。ここは初めてだけど、小屋の真横に池があって眺められるっていうのはすごくいいな。鏡平山荘のようだ。ここに泊まったら着いてからも、夜もずっと池を眺めていられるんだもんな。

仙人池ヒュッテから先はもともとは仙人温泉小屋に下っていくルートがあったんだけどそちらは今整備されておらず、代わりに雲切新道という新しいルートができている。でもここはけっこう大変らしく、阿曽原温泉に向かうっていうといろんな関係者に気を付けてねと言われる。それでそんなに危ないのかなと思っていたのだが、危ないというか急斜面な上に土がふわふわしていて全然踏ん張りがきかず、とにかく滑りやすい。ロープは大量にあるのでロープ持てば危険ではないけどめちゃくちゃ疲れた。

仙人温泉小屋が対岸に見えるところまできて、そこから下は最近の道ではなく昔からある道になるのだが、めっちゃ歩きやすくなった。登山道ってのは人が歩いて踏み固められることで歩きやすくなっていくんだな。初めての体験だった。本当は仙人温泉小屋の源泉まで行ってみようかと思っていたのだが、思ったより時間かかっているので源泉に行くのはやめておいた。(途中会った人が配信とかしてそうな人だったので、あとで阿曽原温泉で聞いたらやはり仙人温泉小屋まで行ったということだったので現在の映像を見せてもらった)

12時少し前に日陰で、池ノ平小屋で受け取った弁当を食べる。丁寧ないなり寿司で美味しい。

14時45分、仙人ダム。黒部ダムから下ノ廊下を通ってきた場合はここで合流することになる。今年は下ノ廊下が開通する見込みがなく通り抜けできないが。

ここから阿曽原温泉はもう水平に歩くだけ…と思っていたが、また200mくらい登る。もうしんどいよーと泣きそうになるが二人で歩いてるときあんま泣き言いうと雰囲気悪くなるのでがまん。でも明るくなりすぎてもギャップが出るので、ひー、きっついなあ、と軽く言いながら頑張って登る。


しかし登ったところで水平歩道の本領発揮でずっと水平移動だ。これだよ求めていたのは!多少のアップダウンはあるものの今までとは比べ物にならないほど水平。あー幸せー

15時15分、阿曽原温泉到着。阿曽原温泉は夜まで1時間交代の男女入れ替え制で、今からちょうど女性の時間ということで俺が受付とかしてる間に彼女にはもうお風呂に行ってもらう。10年以上前にきたときはテント泊でも夕食(カレー)を頼めたので、今もできないかな(できないだろうな)と思いつつ尋ねてみるとやはりできないということだった。ですよね。

ガスバーナーを借りられるのでは、という話を他で聞いたので聞いてみると、SOTOのバーナーとガス缶(CD缶)をセットで貸してくれた。最近用意されたもので、俺が借りるのが最初だったようだ。保証金千円と、ガス代が500円。でも俺らはバーナーは忘れたけどガス缶は持ってきてたので、テン場で他の人に借りたなら500円はかからなかったな…とケチ臭いことを考えた。まあ気兼ねなく好きなタイミングでコーヒーが飲めるというのは良いことだ。

そしてもちろん温泉に入浴。昨日も五右衛門風呂に入浴してるとはいえ、やはり広い風呂にゆっくりと入れると開放感が違う。もう明日は下山だし、気持ちもかなり楽。

阿曽原温泉は標高900m以下なので今までよりずっと低く気温も高いのだが、それでも23時前にちょっと寒くて目が覚めた。少し厚着しようかなと思ったのだが、せっかく温泉にいるのだから温泉に入って温まってきた。それでまたテントに入ると少し汗をかくくらいだ。でもまた2時間くらいで寒くなったので、温泉の温かさは2時間しか持たないようだ。

2026-10-10 立山〜欅平 4泊5日 真砂沢〜池平山〜池ノ平小屋

5時ごろ起床。暖かいとも言えないが、剣沢よりは寒くなかった。予定通り6時に出発。

真砂沢のヘツリ。多少怖そうに見えるが足元の鉄棒がしっかりしているため見た目ほど怖くはない。まあ万が一落ちても死ぬような高さでもないしね。

8時ごろから仙人峠に向かって登り始める。なかなかの急登でしんどいが、一昨年のときよりはキツくない。しかしあわよくばコースタイムでいけないかなーとか内心期待していたが、結局80%のペースのまま10時15分仙人峠着。

そして仙人峠から池ノ平小屋が近そうに思えてまあまあ距離があるんよね。小屋に10時45分着。池ノ平小屋はボランティアベースの小屋なんだけど、リーダー的に管理をしている人が友人なので池ノ平小屋には小屋泊するつもりで予約をしてきている。屋根のペンキ塗りをしている友人に挨拶をして、テン場にいる人にバーナーを借りてカップラーメンを作って食べた。

荷物は小屋前に置いて池平山に登る。池平山はコースタイムで往復3時間半かかるので、早めに小屋につかないと登る時間が取れないのだ。昨日剱岳から戻ったあと剣沢に泊まらないで真砂沢ロッジまでプッシュしたのは池平山に登るためだ。

少し登り始めたところで少々年配の女性がロープの外側に座りながら俺に「なぜここにロープがしてあるのかしらね?」と尋ねてきた。俺が知る限り、山に限らず日本中どこでもトラロープがしてあればそれは危険、立入禁止という意味を持つはずだ。そんなことも知らないでいきてきたんだろうか?と多少戸惑った。危ないからだと思いますが…と至極当然のことを伝えると、そういうものかしらね、と納得していたが。

しかし池平山への道はとてもザレている部分が多く、はっきりいってとても登りにくい。危ないというわけでもないが石を落としてしまいそうだ。前後の間隔を開けて登る必要がある。

いくつか偽ピークに騙されつつ13時10分池平山登頂。透き通るような空気ではないが富山湾までよく見える。

14時45分池ノ平小屋戻り。受付をするのだが、池ノ平小屋は予約時に寝袋持参と申請すると500円割引を受けることができる。だからちゃんと申請しておいたのだが、寝袋を忘れたので割引が受けられず。

そしてなんといっても池ノ平小屋の素晴らしいところは、五右衛門があるのだ!池ノ平小屋は元々100年以上前ここにあったモリブデン鉱山の施設を前身としているらしいのだが、五右衛門風呂はその時から使われているものらしい。こんな山奥まで来て、五右衛門風呂に入ることができるなんて最高以外の言葉で表すことができない。ちなみに池ノ平小屋は五右衛門じゃない風呂もあるんだけど、宿泊者が少ない時だとどちらも沸かすことはできないのでむしろ五右衛門風呂に入りたいなら混んでるときのほうが確実っぽい。

そして夕食…と思っていたら、受付で到着した人が倒れるという事件が発生。どうやら低体温症らしい。今日も天気は良かったのだが、黒四ダムからここまで丸一日歩いてきて極度に疲労したようだ。俺も経験あるんだけど、めちゃくちゃハードな1日をこなしたあと到着すると突然寒くなってくることがある。あれって動いてる間は筋肉が熱を発してるけど、到着して動きがなくなると熱源がなくなって一気に体温が低下するんだと思う。ということで自分の体力に見合った行程が大切だよね、という自戒。

食堂で小屋の名物の氷河ロックを飲んでいると隣のグループ(といっても初対面だったっぽい)がけっこう盛り上がっていて、あとで彼女が小屋は騒がしいからテントの方が気楽かも、と言っていた。

消灯後、少しだけ星の撮影にチャレンジ。カメラを夏前に新調したばかりでまだ不慣れなのでこういう機会に少しずつ慣れていかなくては。21時くらいには中に入ったが、あまり眠くならず22時過ぎまでうだうだネットを見ていた。(池ノ平小屋はスターリンクのWi-Fiがあり、夜中もずっとネットに繋がっている)

なおこの写真はRAWをChatGPTに投げて画像に含まれないデータは追加せず、あくまで画像の編集としてRAWを現像するように指示したもの。俺が自分で現像するよりうまいからもうこれでいいんじゃね?という感じだな。

2026-10-09 立山〜欅平 4泊5日 剣沢〜剱岳〜剣沢〜真砂沢

朝3時半起床。シュラフカバーのみというのは流石にちょっと寒くて何度か目が覚めたが、まったく眠れないというほどではなかった。これくらいの睡眠は登山してればよくあることだ。

適当に朝ごはん食べて4時15分出発。いくつか先行するヘッドライトが剱岳に見える。といっても2、3個。一昨年の夏、剣沢に泊まった時は夜明け前にすでに山頂まで行列のようにライトが続いていて仰天したので、それと比べれば慎ましやかなものだ。

剣沢小屋を過ぎ、少し行ったところで彼女と相談をして彼女は剱岳をやめておいて、俺が単独で登ることにした。彼女は登ることにかけてはむしろ俺よりも強いくらいなのだが、岩場と下りを苦手としているので剱岳とは相性が悪い。それでもゆっくりならいけるんじゃないかなと思っていたが、この辺ですでにけっこうペースが遅く、これで剱岳を往復するというのはリスクが高めと判断した。本来であればパーティーとして俺もやめておくべきではあるのだが、俺も次いつ剱岳にチャレンジする機会があるかわからない。というか今回がラストチャンスの可能性も高い。なのでここはお願いして俺一人で行かせてもらうことにした。


5時半ごろ明るくなってくる。一つ目のピークにつき、ここが前剣で向こうに見えるのが剱岳なのかな、それならけっこう早く登頂できそうだぞと思っていたら一服剣と書かれていた。前剣じゃないんかーい。ということは向こうに見えてるのが前剣で、その向こうに剱岳が控えている。まあ、そうですよね…

日が昇り、富山の平野に剱岳の影が写っている。

6時20分、前剣。今回の登山はだいたい標準コースタイムのペース倍率80%でYAMAPの登山計画を作っているが、剱岳はほぼ空身で登っているので流石にそれよりは早くなり、だいたいコースタイムで動いている。あわよくば10時ごろにはテン場に戻れるのでは…

しかし前剣を過ぎたあたりから鎖場が露骨に厳しい感じになってきた。こんな鎖場、めちゃくちゃ久しぶりだ。そしてとんでもない鎖が現れた。見ただけでわかる、これが剱岳のラスボス、カニのタテバイだ。

もちろん一般登山道なので鎖も足場もあるのだが、それでも足を鉄棒にかけて鎖を握って全体重を持ち上げなければならない。これアタックザックだからいいけど、テント泊の荷物だったら無理だわ。高度感もめっちゃあるし、ちょっと来たことを後悔している。でもここまで来たからにはここで撤退するわけにはいかない。慎重に…と言いたいがそれだと余計力がいるので南無三!という気持ちで一気に登る。

カニのタテバイを登ったところで先行者が降りてきた。少し話をしたが、山頂は一人きりで写真も撮れなかったよと言っていたので、カニのヨコバイの入り口で写真を撮ってあげた。

カニのタテバイをすぎればもう難所はなく、7時40分に登頂。電波があるので彼女に電話したら、iPhoneの最大倍率でみると人影がわかるということで撮ってもらった。

これだけ 登頂しがいのある山に登ったのが久しぶりなのでしばらく感慨に耽っていると後からソロが二人やってきて、それぞれで写真を撮りあった。しかし一人はわりと熟練者っぽかったけどもう一人はかなり初心者っぽさがあり、なんと剱岳の山頂までポール2本を手に持ってきていた。しかもテン泊のようなでかいザックなので、早月尾根から登ってきたのかな?と思ったら「アタックザックないから全部持って剣沢から登ってきた」と。おお、そりゃ 人の勝手だけど、ちょっと怖いな。無事降りてくれ。

8時15分、下山開始。下りで使うカニのヨコバイもかなり高度感あって怖かった。でも俺はタテバイのほうが怖かったな。ヨコバイは下りなので進行方向と足元を見る視線が一致するけど、タテバイは上りだから進行方向と足元の視線がバラバラなのが怖い。

平蔵の頭というところに小屋跡があった。現存する小屋はトイレ跡だった。避難小屋のあった場所は平で、テント1、2張はできそうだ。というか実は昨晩もこの辺りに明かりっぽいのが見えたので一張りくらいいたのかもしれない。

ここからがんばって下山したのだが、思ったより早くならず、剣沢に戻ったのは10時45分。めっちゃ疲れた。テントは彼女が片付けてくれていたので、しばし休憩(寝てるのは彼女)。

11時半に剣沢を出発。真砂沢を下っていく。紅葉がとてもきれいだ。

一昨年も通った道だが、真砂沢はけっこうロープが多い。登山地図だと一般登山道になっているが、上高地周辺の登山道と比べたら難路にしておいてもいいくらいだと思う。実際この日二人この道で怪我をしてヘリで運ばれていた。

真砂沢の渡渉地点。夏は雪渓が残っているので雪渓の上を渡るのだが、この時期になると雪渓が渡るほど残っていないのでどこかで沢を渡る必要がある。それでロープが渡してあるのだが、この岩をどう使って渡ればいいのかとても考えさせられた。一応うまく使えば濡れずに渡れるのだが、思いつかなかったら落ちてしまうというまるでボルダリングのような沢渡りだ。

雪渓が見えて綺麗なので少しだけ入っておいた。

15時30分真砂沢ロッジに到着。テントの受付をしながらお湯を売ってもらえないか聞いたが売ってないということだった。ということでまた今日も横のテントの方にバーナーを借りてお湯を沸かした。翌日は6時出発予定でそこまで早くないのだが、今日は早朝から剱岳登ってここまで来たのを考えると11時間近く行動している。疲労を少しでも回復させるため19時ごろ就寝した。