5時起床。自分のシュラフを忘れたので小屋の布団(というか薄手のシュラフ)を使ったのだがちょっと寒かった。彼女は全然寒くなかったと言っていた。5時半朝食。ここだけの話、夕食も朝食もちょっとご飯が固かったな。ちょっと炊き加減ミスってた。まずいというほどでもないけど。
6時半くらいに出発しようかと思っていたが、せっかくなので昨日行かなかった平の池にも行っておく。
小屋の前で管理人をしている友人と記念撮影をして、7時過ぎに出発。山小屋で働く人間はたいてい山好きと小屋好きがいて、彼は以前は夏になると30日近く無補給で縦走したりするほどの山男だった。しかし数年前に縁あって池ノ平小屋の管理をやることになった。でも池ノ平小屋はボランティアベースだから儲けになるわけでもないし、それでもそれなりに人が来るので客に嫌な思いをさせずやっていくには肉体的な強さ、個人的な精神力だけでは通用しない。そういうのって俺に欠けてるものなので、同い年ではあるが彼には尊敬の念しかない。
1時間ほどで仙人池ヒュッテに到着。ここは初めてだけど、小屋の真横に池があって眺められるっていうのはすごくいいな。鏡平山荘のようだ。ここに泊まったら着いてからも、夜もずっと池を眺めていられるんだもんな。
仙人池ヒュッテから先はもともとは仙人温泉小屋に下っていくルートがあったんだけどそちらは今整備されておらず、代わりに雲切新道という新しいルートができている。でもここはけっこう大変らしく、阿曽原温泉に向かうっていうといろんな関係者に気を付けてねと言われる。それでそんなに危ないのかなと思っていたのだが、危ないというか急斜面な上に土がふわふわしていて全然踏ん張りがきかず、とにかく滑りやすい。ロープは大量にあるのでロープ持てば危険ではないけどめちゃくちゃ疲れた。
仙人温泉小屋が対岸に見えるところまできて、そこから下は最近の道ではなく昔からある道になるのだが、めっちゃ歩きやすくなった。登山道ってのは人が歩いて踏み固められることで歩きやすくなっていくんだな。初めての体験だった。本当は仙人温泉小屋の源泉まで行ってみようかと思っていたのだが、思ったより時間かかっているので源泉に行くのはやめておいた。(途中会った人が配信とかしてそうな人だったので、あとで阿曽原温泉で聞いたらやはり仙人温泉小屋まで行ったということだったので現在の映像を見せてもらった)
12時少し前に日陰で、池ノ平小屋で受け取った弁当を食べる。丁寧ないなり寿司で美味しい。
14時45分、仙人ダム。黒部ダムから下ノ廊下を通ってきた場合はここで合流することになる。今年は下ノ廊下が開通する見込みがなく通り抜けできないが。
ここから阿曽原温泉はもう水平に歩くだけ…と思っていたが、また200mくらい登る。もうしんどいよーと泣きそうになるが二人で歩いてるときあんま泣き言いうと雰囲気悪くなるのでがまん。でも明るくなりすぎてもギャップが出るので、ひー、きっついなあ、と軽く言いながら頑張って登る。
しかし登ったところで水平歩道の本領発揮でずっと水平移動だ。これだよ求めていたのは!多少のアップダウンはあるものの今までとは比べ物にならないほど水平。あー幸せー
15時15分、阿曽原温泉到着。阿曽原温泉は夜まで1時間交代の男女入れ替え制で、今からちょうど女性の時間ということで俺が受付とかしてる間に彼女にはもうお風呂に行ってもらう。10年以上前にきたときはテント泊でも夕食(カレー)を頼めたので、今もできないかな(できないだろうな)と思いつつ尋ねてみるとやはりできないということだった。ですよね。
ガスバーナーを借りられるのでは、という話を他で聞いたので聞いてみると、SOTOのバーナーとガス缶(CD缶)をセットで貸してくれた。最近用意されたもので、俺が借りるのが最初だったようだ。保証金千円と、ガス代が500円。でも俺らはバーナーは忘れたけどガス缶は持ってきてたので、テン場で他の人に借りたなら500円はかからなかったな…とケチ臭いことを考えた。まあ気兼ねなく好きなタイミングでコーヒーが飲めるというのは良いことだ。
そしてもちろん温泉に入浴。昨日も五右衛門風呂に入浴してるとはいえ、やはり広い風呂にゆっくりと入れると開放感が違う。もう明日は下山だし、気持ちもかなり楽。
阿曽原温泉は標高900m以下なので今までよりずっと低く気温も高いのだが、それでも23時前にちょっと寒くて目が覚めた。少し厚着しようかなと思ったのだが、せっかく温泉にいるのだから温泉に入って温まってきた。それでまたテントに入ると少し汗をかくくらいだ。でもまた2時間くらいで寒くなったので、温泉の温かさは2時間しか持たないようだ。
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