Monday, November 10, 2014

山トイレミシュラン 2014年版

今年もやって来ました山トイレミシュラン!(初めてです) 自分が行った山のトイレを独断と偏見で評価しようという恐るべき試み。参考になるものなら参考にしてください。

第3位 雲取山・奥多摩小屋(東京都)

匂い ☆☆☆
雰囲気 ☆☆
独創性 ☆
利用料金 不明(宿泊者は無料)
写真の右側の小屋がトイレになります。雲取山荘という立派な山荘に比べるとかなりボロい古い小屋であり趣があります。寝室はすべて斜めになっていて起きると窓側にスライドしています。場所によっては傾斜が滑り台並。よくまあ現代において営業できるものだと感心します。代わりにあまり宿泊者がいないので昭和の山小屋を体験したい人にはお薦めできます。

肝心のトイレは木造の昔ながらのボットン。下方に堆積物が確認できます。ドアのボロさや明かりのなさも雰囲気を生み出し、ああ山のトイレだ!という気持ちにさせてくれる、素晴らしい山トイレです。

第2位 常念岳・常念小屋(長野県)

匂い ☆☆☆
雰囲気 ☆☆
独創性 ☆☆☆
利用料金 100円(幕営地利用料金に含まれる)
常念小屋の幕営地は二つに分かれており、つい小屋に近い方にテントを張りたくなりますがそちらはトイレの真正面であり、かつトイレが風上にあるというロケーションなのでトイレ臭愛好家でなければ小屋から遠いサイトにするか、より風下の乗越側に張ることをお勧めします。

トイレは工事現場等にあるプレハブ(3つ)なので、「まあそんなものか」と思い扉を開けると驚くべきことに便器はボットンになっています。いやボットンなのはまだそこまで驚くことではない。なんといっても常念トイレの特徴はその底の浅さにある。もう目の前!手の届く距離!そしてまったく流れる様子はない!
常念のトイレと戦う者は、その過程で自分自身もトイレになることのないように気をつけなくてはならない。便器をのぞく時、便器もまたこちらをのぞいているのだ。 - ニーチェ
とは小屋番の便、いや弁。なお幕営地利用者は外トイレ利用が義務付けられており内トイレ(バイオトイレ)を利用するには小屋に宿泊し特権階級になるしかありません。

第1位 槍ヶ岳・ババ平キャンプ地(長野県)

匂い ☆☆☆
雰囲気 ☆☆☆
独創性 ☆☆☆
利用料金 無料?(幕営地利用者は槍沢ロッヂで申し込み)
まさに山中の一軒トイレ、紅葉をバックに佇む威容は荘厳ですらあります。ベニヤの扉はかなり曲がっていてちゃんと閉まりません。なので中が見えてしまうため少し離れて待つことが自然発生的マナーとなっています。さらに内側からは鍵がかけられないため「鍵が開いてるときは利用中かも、鍵が閉まってるときは中に誰もいない」という変則的ルールを覚えておく必要があります。

直接的なボットンではなくフタ付きボットンですが、足踏みポンプの水量が非常に弱いか流れないか、のためまあ流れませんよね的な状態にも遭遇します。そういったときは手を合わせ拝んでおきましょう。

匂いも強く、周囲に漂っているため下の槍沢ロッヂから登ってきてトイレの匂いがすると「ああもうテント場はすぐそこだ!」と登山者に知らせる灯台の役目も果たしています。テン場の水場側が比較的匂いが届きやすいので愛好家は水場側にテントを張りましょう。

特別賞 谷川岳・茂倉岳避難小屋(新潟県)

匂い ☆☆
雰囲気 ☆
独創性 ☆☆
左側の小屋がトイレです。避難小屋という性格上小屋番がいるわけでもないので綺麗じゃないからといって文句をつけるのはお門違い。でもまあそんなに汚くもないし、普通のボットンです。ちょっとアンモニア臭が強かったか。ただトイレに張られた「お釣りは神様からの贈り物」のポスターが秀逸でした。釣りはいらねえよ!!

さて2015年はどのようなトイレに出会えるのでしょうか。また来年。
谷川岳ロープウェイ 土合口駅にて

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