Wednesday, September 18, 2013

くちびるに歌を

最近ちょこちょこ小説を読んでるんですが、Nコンを題材にした小説があるというので読んでみました。NコンというのはNHK全国合唱コンクールの略で小中高それぞれの部で競う合唱の大会です。自分もこの前東京の地区コンクール中学の部を見てきましたけどなかなかおもしろかった。

学校の合唱コンクールなんかだと当然歌う気がない生徒もいるのでそういうクラスはひどいことになっちゃうわけだけど、Nコンに出てくるような学校はどこもそれなりに練習してくるのでちゃんとしてます。でも中学生だから不完全。だがそれがいい!

一度合唱のCD借りたらほとんどが大学や社会人の合唱団、グリークラブが歌ってるCDだったことがあるんだけど、正直自分からするとうますぎて少し味わいがなかった。自分にとって合唱というのは調和と不協和の間で移ろう青春のようなものなのです。

この本のストーリーは島の中学校の合唱部にひょんなことから男子がはいり、混声としてNコンを目指すっていうまあわりとベタな展開。でもこれは2009年のNコンの話になってて、その年の課題曲は「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」というアンジェラ・アキの歌なんだよね。自分も最近まで知らなかったけどNコンの課題曲というのはNコンのための書きおろしだそうだ。そしてこの手紙という歌は15歳の自分が15年後の自分に宛てて手紙を書き、30歳の自分が15歳の自分へ手紙を書くという歌詞になっている。これがまた非常にいい歌で、アンジェラ・アキの歌もいいけど合唱の響きを聞くと涙を抑えることができない。

揺れ動くそれぞれの15歳の心情が手紙で表され、奇跡ではない偶然が彼らの青春を彩ってゆく。あー俺も合唱部に入ってればよかったなー。