
相対論的量子論―重力と光の中にひそむ「お化け」
中西 襄
こりゃ難しい。ブルーバックスのなかでは異色なほど量子力学と相対論をストレートに解説してる。正直ボクはほとんど理解できなかった。
相対論は十元連立非線形偏微分方程式になっているので解くためには高度に数学的な操作が必要であり、そのためにテンソル解析ってのが使われるんだけど、それがさっぱりわからん。うーん、そろそろ真面目に数学に取り組む必要が出てきたか。
実際アインシュタインは数学の天才ではなかった。特殊相対性理論は彼が一人で作ったんだけど、それは特殊の基本となるローレンツ変換式がすでに存在したからだ。アインシュタインは何もかもゼロから作ったのではなく、マイケルソンの実験、ローレンツの数式、マクスウェルの理論を無理なく統合できる新しい解釈を生み出したのだ。
そして一般相対性理論を作るにあたってはミンコフスキー、リーマンや様々な数学者の手を借りている。アインシュタインは物理的世界を見通す直感を持つ天才ではあったが、それを数式にするには一人ではできなかった。そこらへんを表す逸話はいっぱい残ってる。
「数学のできる女とは結婚するものではない」(前妻のミレーバとは物理学の研究会で知り合った)
「私も君と同じ問題で悩んでいます」(講演会で子供に「数学ができなくて困っています」と相談されて)
また、一般相対性理論がエディントン卿によって実証されたとき、エディントン卿は記者に「相対性理論というのは世界で3人しか理解できないそうですね」と聞かれ、「はて、もう一人が思いつかないが」と答えたというエピソードが残っている。そしてさらに、その3人にアインシュタインは入っていなかったのではないかという伝説まである(笑
とはいっても理解する努力は必要だしね。ゼロからやってた時代より、今のほうが測地線距離でたどり着けるだけ理解しやすいはずだ。一般性相対性理論を理解し、新しい解を見つけるのはボクの人生最大の目標です。
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