Wednesday, August 31, 2005

『宇宙100の大誤解』

髪をずいぶん短く切りました。けっこう短いのが似合うと思うんですが、つい伸ばしてしまうんだよね。美容院て高いから。

宇宙100の大誤解
宇宙100の大誤解
N. カミンズ, 加藤 賢一, 吉本 敬子

ブルーバックス最新刊。まあ天文ファンの端くれとして個人的にほとんど誤解してるものは存在してないんだけど、天文学の本を読んだことがない人はどんな誤解をしやすいのか、という観点でみると面白いかな。例えば、太陽がなぜ輝いているのか説明できますか?

ただこの著者もちょっと独断的なところがあると思うなあ。この人は自分の問題に対して答を正解と間違いにわけるんだけど、定義次第でどちらともいいにくいものとかがけっこうある。「太陽は青緑色である。黄色に見えるかもしれないが、黄色く感じるからといって、実際に黄色いわけではない」という感じである。これってかなり違和感のある表現だよね。

もしこの人が「太陽は、黄色の波長域ではなくではなく、単独で取り出したとき青緑色に見える波長域をもっとも強く出している」と言うのならボクは賛成するだろう。でも、人間には見えないけど実際には他の色だ、というのはおかしい。例えば赤外線を非常に強く出していて人間には暗い赤に見える物質があったときに、「これは赤く見えるが、実際には赤外線色である」というのと同じナンセンスさだ。ようするにこの人はちょっと過度の物理主義者だと思う。


ところで物理学自体ではなく歴史的なものだけど、ガリレオ・ガリレイの宗教裁判ってよく誤解されていると思う。ガリレオは1度目は確かに地動説を唱えたことで訴えられているけど、これは無罪になっている。そして有名なほうの裁判はもともと地動説を訴えられたのではなく、「これは事実ではなく仮説です」と本に書くという教皇との約束を破った、偽証の罪で訴えられてるんだよね。もちろん裁判の内容としては地動説が焦点になったわけだけど。

こういうのってよく自分の場合を想像しちゃう。ボクがガリレオの立場だったらどうしただろうか。アカデミーの神を信仰するボクとしては真実を追及したいところだけど、やっぱり死刑がかかってるとしたら撤回しちゃうかもなあ。信仰の自由、表現の自由とともに真実追求の自由も認めて欲しいものです。