Monday, November 9, 2009

ぽいんと

90年代後半から一気に普及した家電量販店のポイント制だけど、店舗側にはメリットが大きい。
  • 現金割引ではなくポイントにすることで顧客を囲い込める。
  • ポイントでの購入にはポイントを付けないので現金割引と比べて1%前後還元が減る。
  • ポイントカードを持ってない/忘れた客に還元をしなくてもいい。
などが大きな部分だろう。それに対して客側は、店側が流通を効率的に管理できるようになることでより割引が期待できる、という二次的なメリットしかない。はっきりいって現代市場の暗部ともいえる制度だ。

これはおもに販売側と購入側の不均衡なパワーバランスによって生まれる。もしも客側が全員一致団結して「ポイント制にはメリットがない!我々はポイント制の店では買わない!」と宣言できるならパワーバランスが保たれる。しかし客は全員バラバラだし、それに対して店は一つの経営方針で行動することができる。せめて個人で対抗できる手段は「なるべくポイント制の店では買わない」「なるべくポイントを溜めない」の二つだろう。本来はこういうことに気を遣わなくちゃいけないこと自体が市場の流動性を阻害しているんだけど、現在の市場はそこに均衡を見いだしてしまっている。

この種のいびつな均衡は他にもあって、「値引き」などがそれにあたる。本来市場価格というのは明示されていて誰もがその価格で買えるべきなのだ。一々価格交渉を行っていては経済の流動性が損なわれる。1万円と書いてあったら1万円を出して買ってそれで終わり、というのが最もシンプルで最も美しい。しかし安く買いたいという客と、在庫を掃きたい店側の思惑が一致すると値引きが行われる。それによって双方得したように見えるけど、長い目でみたら両者損しているのは明らかだ。もちろんまとめ買いなどのときは状況が違うけど、一つだけほしいという客に値引きするべきではない。または値引きするというのならそれ以降同じ仕入れ条件で仕入れたものは同様の値段で売らなくちゃいけない。

でもこれも均衡しちゃってるから勝手になくなることはないだろうなあ。そんなときこそ経済学者と政府が、それは健全な市場形態ではないですよと指摘すべきなのだ。

Sent from Tokyo, 13, Japan